ニュースを見ていて目にすることも多い「デフレ」と「インフレ」
なんとなくは解っていてもしっかり内容を説明することはできますか?
今回は、今更人に聞けない「デフレ」「インフレ」の基礎知識とそれぞれのメリットデメリットをご紹介します。
Contents
デフレって何?
デフレ(デフレーション)の意味
デフレはデフレーションの略で
需要と供給のバランスが崩れて供給過多になり物価が継続的に下落していくことをデフレといいます。
つまり、商品を購入する人より市場に流れている商品の量が多くなるとだんだんと商品が売れにくくなってきます。
そうすると売り手は値段を下げて販売するようになります。
今まで100円払わなければ買えなかったものが50円払えば買えるようになり
結果、モノの価値が下がりお金の価値が上がります。
このことをデフレといいます。
商品が売れない→会社が儲からない→人件費削減→お金が無いから買い物しない→商品が売れない→…
このようにぐるぐると悪循環に陥ってしまうことをデフレスパイラルと言います。
デフレのメリット
安い金額でモノが買えるようになる。
今まで100円払っていたものを50円等今までより安く買えることになりますので一般消費者にとってはお得に思えますが
その分給料も減少している場合がありますので結果としてメリットとは言えないかもしれません。
デフレのデメリット
給料が減る
モノが売れず会社の売上・利益が少なくなるため、会社はコストカットとして給料を下げたりボーナスをカットするなど人件費を減らすようになります。
就職難になる可能性がある
会社は人件費の削減を行いますので新しい人を雇わなくなるため就職することが難しくなります。
貧富の格差が広がりやすい
デフレはモノに対してお金の価値が上がる事でもあるので、初めからお金を持っていた人は、お金を持っているだけでその価値が上がっていきます。
逆にお金を持っていない人は、価値の上がったお金を手に入れることが難しくなっていきます。
デフレを脱却する方法は?
単純に言えばお金がたくさん市場に流出して循環することでデフレは徐々に解消されます。
ではお金を循環させるために何をすればよいのか?
という事ですが、日本ではデフレ脱却のために以下のようなことを行っています。
金融緩和を行う
簡単に言えば日銀がお金を市場に流すことを言います。
お金の供給量が多くすればお金の価値は下がり物価の上昇へつながります。
賃上げを行う
給料が上がればその分消費が増えますので
お金を使う→会社の売上が上がる→給料上がる→お金を使う
といったデフレ脱却への好循環が生まれます。
そのため日本政府では企業に毎年賃上げの要求をすることでこの好循環を生み出そうとしています。
人口の増加(労働生産性・労働人口の増加)
日本がデフレを脱却できない理由として少子高齢化等の理由で労働人口が減少していることも大きな原因として挙げられます。
お金を稼ぐ人が少ないという事は日本の企業に元気が無いという事にもつながりますし、そもそも消費を行う人が少ないのでデフレ脱却の好循環が生まれにくくなります。
この問題を解決するために日本政府は働き方改革を提唱してます。
http://biztta.com/labor/business-hatarakikatakaikaku
次にインフレの説明をしていきます。
インフレって何?
インフレ(インフレーション)の意味
インフレはインフレーションの略で、
モノやサービスの需要と供給のバランスが崩れて需要過多になり物価が継続的に上昇していくことを言います。
市場に出回っている商品の量より欲しい人が増えると高くても商品が売れるようになります。
売り手は値段が高くても商品が売れるのでさらに値段を上げていきます。
そうすると今まで50円で買えていたモノが100円無いと買えなくなるようになり
結果、モノの価値が上がりお金の価値が下がることになります。
このことをインフレといいます。
経済が成長していくにはある程度のインフレの状態が良いとされていますが過度なインフレ(ハイパーインフレ)は経済に重大な悪影響を及ぼすことになります。
異常な速度で物価が上昇していく状態のことをハイパーインフレと呼びます。
インフレのメリット
お金が循環するので景気が良くなる
モノやサービスにお金を使う人が増えるため会社が儲かり儲かった会社がさらに設備投資や人件費に回されさらに…とお金が市場を循環するようになるので景気が良くなります。
給料が上がる
モノがよく売れて景気の良い会社が増えるので、会社は人件費にお金を掛けるようになるため給料が上がります。
就職率が上昇して失業率が下落する
モノが売れるために会社はさらに人員を増やして売上を増やそうとしますので会社が雇用に積極的になります。
外国人観光客が増加する
円の価値が下がるという事は「円安」になるという事です。
例えば1ドル100円だったのが120円になるとドルを持っている外国人は同じ1ドルで120円分の買い物をすることが出来るようになるので日本に来るメリットが増えます。
インフレのデメリット
モノの値段が上がる
当たり前のことですがモノの値段は上がります。
その分給料も上がりますが基本的にモノの値段が上がった後に給料が上がる流れが一般的なので家計を圧迫する要因になります。
また、モノの値段の上昇にも限界があります、値段が上がれば上がるほどどこかで消費が落ち込みデフレになる要因になります。
ハイパーインフレの危険性がある
インフレも行き過ぎるとハイパーインフレになる危険はあります。
物価だけが急激に上昇して経済が大混乱に陥る可能性もあります。
まとめ
デフレとインフレについて解説いたしましたが理解は深まりましたか?
デフレ=お金の価値が上がり物価が継続的に下がる事
インフレ=お金の価値が下がり物価が上がること
経済の基本になりますのでそれぞれの意味とメリットデメリットを押えておくようにしましょう。